悪徳業者との契約の解除方法

リフォームのトラブルで最も多い事例が、業者からの訪問で契約を迫られて締結してしまった点が挙げられます。国民生活センターでの相談件数も年々増加傾向にあります。    

悪質訪問販売に要注意

国民生活センターの相談内容には、「“お宅の屋根瓦が傾いているのが気になるので、今なら1000円で直してあげますよ”と言われて修理をお願いしたら、作業後に“このままだと雨漏りがするから屋根全体を修理した方が良い”と言われて、20万円の契約をしまい、後になって契約を急ぎすぎたことを後悔している」などといった声が寄せられています。


こうした相談がたくさん寄せられていますが、家を採寸して見積りを算出するといった適切な順序を経ずに、「このままだと危ない」といった恐怖心をあおって契約を持ち込むのが共通的な手口のようです。


悪徳業者との契約解除の方法

相手が信用できない場合は、契約をしないのが一番ですが、もしも契約をしてしまった場合、「クーリングオフ制度」を使って解約することができます。


クーリングオフとは、頭を冷やして冷静に考え直し、必要ないと判断して解除するとことを意味します。悪質な訪問販売に対しては、特定商取引法により契約の解除の手段が定められるのです。


この制度を適用させるには、契約書面を受領した日から8日以内に郵送などの書面で行なえば、契約を解除できます。この際に発送したことの証拠を残せる「内容証明郵便」を利用すると良いでしょう。この方法なら、差し出し日と内容を郵便局が公的に証明してくれます。


契約解除の文書を発信した時点での日時で効力を発揮するので、契約日から8日以内に発信していれば、相手業者への到達が8日目を過ぎていても大丈夫です。


高齢者の独居が増える中、こうした被害を防ぐためにも「クーリングオフ制度」を知り、伝えていってあげましょう。