床のフローリングを選ぶ

床材の選択は、私たちが日々直接触れている部分ですから、使用する素材には機能性・耐久性はもちろん、安全性を第一に考えたいところです。そこで無垢フローリングと複合フローリングとの特徴を比較してみましょう。  

無垢フローリングの特徴

無垢フローリングとは、一枚板でできた床板をいいます。耐久性が高く、傷ついてもヤスリ掛けで新品同様になります。木の質感の良さがそのまま反映され、天然木の香りは心を落ち着かせてくれます。一枚板なので内部に気泡が含まれており、素足に触れたときの感触が、冷たくありません。


無垢フローリングの中には、ウレタン塗装の塗膜が施されているモノもあります。手入れは簡単ですが、塗膜によって呼吸を止めてしまっているので、湿気の吸放出性はありません。


このように無垢材は、温度や湿度によって湿気の吸放出を行なっているので、季節に応じて室内の調湿コントロールを行なってくれます。それによって木材そのものが伸縮しますので、施工時には予め隙間を空けて張るなどの注意が必要です。


無垢フローリングは、一般的に含水率12~15%に製造されています。ただし床暖房用に用いる場合は、極端に乾燥が進むので、含水率を5~8%にまで下げた製品の選定が望ましいです。


複合フローリングの特徴

複合フローリングとは、合板などの基材に1ミリ以下の薄さでスライスした無垢材を接着剤で貼り合わせた床板をいいます。無垢材と違って呼吸をしていないので調湿性がなく、足触りも冷たいですが、伸縮や変形が少なく、床暖房対応のラインナップも豊富です。


施工しやすいように工場で規格化されたモノが多く、無垢材よりも比較的に早く施工できます。また製造の過程で接着剤を使用しているので、目に見えない揮発性有害物質が、微量に放出されている懸念があります。


建築基準法によってホルムアルデヒドの放散量が規定されていますが、それ以外の化学薬品に関しては、自主規制とされれいるので、女性や子供に多いシックハウス症候群への影響は、不透明な部分があります。


提供する側としても安心できるモノをお届けしたいですし、インターネットが普及している時代だからこそ、消費者の皆様にも自主的に調べてみて、どういった製品なのかを知ったうえで、選択していただけたらと思います。